ピアノコンクールを舞台に、
人間の才能と運命、
そして音楽を描き切った青春群像小説。

音楽をやってる人にはぜひ読んでもらいたい1冊です!

蜜蜂と遠雷
新聞の切り抜きと合わせて読むとまた面白い

500ページ超えで2段組み。
冒頭のクラシック曲目の一覧に及び腰になるも、
読み始めたらぐんぐん読み進んでいました。

また、普段ウクレレを弾いている
ぼくの琴線に触れる言葉がたくさんあって、
小説なのにふせんをがたくさん付きました。

生活者の音楽は、音楽だけを生業とする者より劣るのだろうか

通常、難曲を弾くコンテスタは「これから難しいのやります」と身構える。プロでさえそうだ。それはますます曲を難しくするし、聴いている側にも「難しい曲」になってしまうのである。

弟子を取る、育てると決めたからには必ず結果を出さなければならない。
師匠を超えられない弟子というものの切なさ、みじめさを彼はさんざん目にしてきた。

芸術に点数がつけられるか?誰だって「優劣などつけられない」と答えるだろう。
しかし、心では優劣がつけられたところを見たいのだ。
何より、人はそこに至る過程を、人々のドラマをみたいのだ。

音楽は行為だ、習慣だ。
耳を澄ませばそこにいつも音楽が満ちている。

音楽を奏でているのは指ではなく心なのだ。


ピアノコンクールを舞台とした成長物語
と書くとありきたりな感じもしますが、
ピアノの演奏シーンの描写が特にすばらしく、
めちゃくちゃ面白いです。

作者は音楽を言葉で表現するとは、
「なんて無謀なことを」と思ったが、
「なんと音楽と言葉は似ていることか」
に変わったとのこと。(17.1.24読売新聞より)

言葉は楽譜のようなものだ。
自分で音を言葉にするのは難しいが、
恩田さんの文章からは
確かに音楽が臨場感豊かに聞こえました。

17.4.11に本屋大賞も受賞し
直木賞とのWS受賞している話題作でもあります。
これはオススメ!!

蜜蜂と遠雷
恩田 陸
幻冬舎
2016-09-23




作中
マグカップにティーバックを入れ、お湯を注いだ。
という描写がありましたが、
紅茶好きのぼくは
『お湯を注いだマグカップに、
ティーバックをそっとしずめて
フタをしてしっかり蒸らす』ようにしていますw